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解説
クラウド文字起こしの規約で確認すべき5項目 — 音声データはどこへ行くのか
クラウドの文字起こしサービスを業務で使うなら、録音データがどう扱われるかは利用規約とプライバシーポリシーに書いてあります。この記事は「クラウドは危ない」と煽るものではありません。確認すべき項目を知って、納得して選ぶためのチェックリストです。
本記事は一般的な確認ポイントの解説であり、特定サービスの規約の評価や法的助言ではありません。実際の判断は各サービスの最新の規約原文と、必要に応じて所属組織の情報管理部門・専門家への確認をおすすめします。
確認すべき5項目
| 項目 | 確認する問い | 要注意のサイン |
|---|---|---|
| ① AI学習への利用 | 音声・文字起こし結果がモデル改善等に使われるか | 「サービス改善のために利用」の範囲が曖昧/オプトアウト手段の記載がない |
| ② 保存期間 | アップロードした音声がいつまで残るか | 期間の明記がない/「削除後もバックアップに残存」の期間が不明 |
| ③ 保存場所 | データがどの国のサーバーに保存されるか | 国外保存の可能性に触れていない(業種によっては国外移転の管理が必要) |
| ④ 第三者提供 | 処理の外部委託先(音声認識エンジン等)があるか | 再委託先が列挙されていない/「提携先に共有することがある」が広い |
| ⑤ 削除の手段 | ユーザー操作で完全削除できるか・退会時の扱い | 削除依頼が問い合わせベースのみ/退会後の扱いが書かれていない |
ポイントは、「書いてあること」より「書いていないこと」に注意することです。誠実なサービスほど、学習利用の有無やデータの保存場所を明確に書いています。曖昧な箇所は問い合わせて確認する価値があります。
規約のどこを読めばいいか
- プライバシーポリシーの「利用目的」 — ①学習利用と④第三者提供はたいていここにあります。「取得する情報」に音声データが含まれているかも確認します。
- 利用規約の「ユーザーコンテンツ」条項 — アップロードしたデータに対してサービス側がどんな権利(ライセンス)を持つかが書かれています。「サービス提供に必要な範囲」に限定されているかがポイントです。
- セキュリティ・データ取り扱いの専用ページ — 保存場所(リージョン)・暗号化・認証取得(ISO 27001等)は専用ページにまとまっていることが多いです。ここが充実しているのは良いサインです。
NDA・社内規程との突き合わせ
規約を読んだら、自分側の義務と突き合わせます。よくある衝突は次の2つです。
- NDAの「第三者開示の禁止」 — 顧客との会話の録音をクラウドに送ることが「第三者への開示」にあたるかは契約の文言によります。判断に迷う内容は、送らないのが安全側です。
- 社内規程の「許可済みサービスリスト」 — 会社が許可したクラウドサービスしか使えない職場では、個人判断でのアップロードが規程違反になります。文字起こしサービスが許可リストに入っているかを先に確認してください。
確認コストごと回避する選択肢
ここまで読んで「毎回この確認をするのは重い」と感じた方へ。録音を外に送らなければ、この確認作業は構造的に不要になります。処理がPC内で完結するローカル文字起こしなら、規約で確認すべき「送信後のデータの扱い」がそもそも発生しないからです。
方式の違いは 社外秘の録音をアップロードせずに文字起こしする方法 で、クラウド型が向くケースも含めた比較は Nottaの代替を探している人へ で詳しく解説しています。
公平のために: クラウド型が悪いわけではありません。学習利用をオプトアウトでき、保存場所も明示されているサービスを、社内の許可を得て使うなら合理的な選択です。問題は「確認せずに使う」ことと、「確認しても要件を満たせない録音を扱う」ことです。
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