ブログ / 社外秘の録音をアップロードせずに文字起こしする方法
実務ガイド
社外秘の録音をアップロードせずに文字起こしする方法
会議の録音、顧客との打ち合わせ、取材音源——。「内容的に、クラウドの文字起こしサービスには上げられない」録音を抱えて困っている方へ。アップロードせずに文字起こしを済ませる方法は、大きく3つあります。それぞれの現実的なコストと向き不向きを整理します。
なぜ「アップロード」自体が問題になるのか
クラウド型の文字起こしサービスは便利ですが、仕組み上、録音ファイルを事業者のサーバーに送信します。このとき問題になるのは、サービスのセキュリティ強度ではなく、もっと手前の話です。
- 社内規程 — 「業務データを許可外の外部サービスに保存・送信しない」という情報管理規程は多くの企業にあります。録音の送信はこれに該当し得ます。
- NDA(秘密保持契約) — 取引先とのNDAに「秘密情報を第三者に開示しない」条項がある場合、打ち合わせ録音を第三者のサーバーに送ることが問題になり得ます。
- 相手への説明 — 取材やインタビューで「録音は外部に出しません」と伝えている場合、クラウド処理はその約束と矛盾します。
つまり「安全なサービスを選ぶ」ではなく、「そもそも外に出さない」ことが要件になっているケースです。この場合、選択肢は次の3つに絞られます。規約面から確認したい方は クラウド文字起こしの規約で確認すべき5項目 もあわせてどうぞ。
アップロードしない3つの方法
| 方法 | 費用 | 手間・現実性 |
|---|---|---|
| ① 自分で手起こし | ¥0 | 1時間の録音に4〜6時間が目安。常用は非現実的 |
| ② Whisperを自力で動かす | ¥0 | 無料だが環境構築・モデル管理・長尺対応が必要。エンジニア向け |
| ③ ローカル文字起こしアプリ | 有料が中心 | インストールするだけ。処理は自分のPC内で完結 |
- 手起こし。 確実ですが、1時間の録音の文字起こしには一般に4〜6時間かかると言われます。毎週発生する業務なら、時間コストが最も高い選択肢です。
- 音声認識モデル「Whisper」を自力で動かす。 OpenAIが公開しているWhisperはオープンソースで、自分のPCで動かせば音声は外に出ません。ただしコマンドライン操作・環境構築が必要です。詳しくは Whisperをそのまま使う vs アプリで使う で正直に比較しています。
- ローカル文字起こしアプリ。 ②を「インストールするだけ」に製品化したものです。WhisperHUBはこのタイプで、話者分離やAI要約までPC内で完結します。
方法3「ローカル文字起こし」の仕組み
ローカル型は、音声認識の処理そのものをお使いのPCの中で実行します。録音ファイルはどのサーバーにも送信されません。
「外に出せない」が要件なら、これは機能の差ではなく方式の差です。 クラウド型でどれだけ設定を工夫しても録音の送信自体は避けられません。ローカル型は構造的に送信が発生しないため、規程・NDAとの整合性を説明しやすくなります。
導入前チェックリスト
ローカル型を検討するとき、確認すべきはこの4点です。
- 処理が本当にローカルか。 「ローカル対応」をうたっていても一部処理がクラウドのツールもあります。オフライン(Wi-Fiオフ)で動作するかが最も確実な見分け方です。オフライン動作の仕組みと限界 に詳しく書きました。
- PCの性能で実用になるか。 ローカル型は処理をPCが担うため、速度は機種に依存します。無料トライアルで実際の録音を試すのが確実です。
- 付随機能もローカルか。 文字起こしはローカルでも、要約や翻訳はクラウドAPIというツールは多くあります(WhisperHUBはAI要約もローカルLLM同梱で、クラウドAPI連携は任意です)。
- 書き出しと保存場所。 結果のテキストがPC内にどう保存されるか、他ツールへ書き出せるかを確認します。
注意点 — 「完全に外に出ない」の正確な意味
誠実さのために、WhisperHUBの場合の「通信が発生する場面」を正確に書いておきます。
- 初回のモデルダウンロード — 文字起こし用のAIモデル(数百MB〜)を最初に一度だけダウンロードします。これはモデルの取得であって、録音データの送信ではありません。
- ライセンス認証 — 30日に1回、ライセンスの有効性確認の通信があります。音声・文字起こし内容は含まれません。
- 任意のクラウドAI連携 — 要約などにクラウドAPIを自分で設定した場合のみ、そのテキストが送信されます(既定はローカル)。
「録音ファイルそのものは、いかなる場面でも送信されない」——これがローカル文字起こしの保証する範囲です。
実際の「出せない録音」で試してください
アカウント登録もクレジットカードも不要。ダウンロードして開けば、その場で14日間のトライアルが始まります。
音声は1秒も外に出ません。
14日間無料・全機能・macOS(Apple Silicon)/ Windows対応